METALLICA - One
今日はMETALLICA(メタリカ)の4thアルバム..And Justice For Allに収録されている名曲One(ワン)についてPVに詳しく触れながら紹介したいと思います。

当時としては異例でメタルの曲としては初のグラミー賞の獲得、グラミー賞ベスト・メタル・パフォーマンス賞の受賞曲。

 

・曲としての構成や感想
曲としては2部構成で、前半はクリーントーンのギターとアコースティックギターの伴奏を主体とした叙情的な雰囲気のパート、後半は雰囲気を一変させディストーションサウンドの6連の刻みを主体とした攻撃的なパートで展開されます。

前半の重厚で哀愁のあるパートは暗いのですが“歌メロの後に入るギターのフレーズなどからは明るささえ感じ、何とも言えない雰囲気があります”
後半のパートの2度ある“感情的なギターソロはどちらも名演だと感じます”、また通して“ジェイムズ・ヘットフィールドの感情を出したボーカルも素晴らしい”と思います。

 

・PVの存在
この曲がグラミー賞を獲得した大きな理由の一つにPVの存在があります。
私はこの曲自体も素晴らしい物だと感じますが、“この曲は内容を把握した上でPVを見ることを強くすすめます”
個人的に今まで見た中で最も印象的で、現在唯一PVを単独で購入している曲でもあります。

私はそれまでPVというのはそのバンドやその曲を格好よく見せるたり印象付ける物としか考えていませんでしたが、この曲のPVはそれまでの私の考えを変える物でとても強烈でした。

PVはジェイムズ・ヘットフィールドがこの曲を作るキッカケとなった反戦小説を映画化した「ジョニーは戦場に行った」の映像を使用しており、
メタリカの演奏映像と映画の映像が交互に映り展開されます。
この映画の場面と演奏が非常にマッチしています、場面ごとの映像のチョイスも素晴らしく、
この映画と曲の全貌が伝わってきます。

 

・PVで使われている映画の内容
映画の内容をザックリと書いていきたいと思います。(映画のネタバレを含みますので注意です)

第一次世界大戦で徴兵により戦場へ行ったジョー(主人公)が敵の砲弾(曲の歌詞では地雷)により、“目鼻口耳に両手両足と五感のほぼ全てを失い”軍病院でチューブに繋がれ生かされた状態になりますが、“彼は徐々に意識を取り戻し自分の絶望的な状況を悟ります”

“そんなジョーの“白黒の映像(今・現実)”“カラーの映像(夢・想像・過去の思い出)”を交互に見せながら展開されます。

主人公ジョーは口を失い喋る事ができず、手足もないので文字を書いて外に自分の意思を伝える事ができないため、首から上を動かしモールス信号を送ります「SOS ‥SOS‥」と

彼のモールス信号に気づき、軍隊の上官が彼に望みは何かないかと聞くと彼は「外に出して僕を皆に見せてくれ、それが出来ないなら殺してくれ」と訴えます。

しかし、彼を実験的に記録する為に生かしている上官(軍の意思?)はその望みを受け入れず、また周りに他言無用にするようにと言い去ります。

その後彼に対して人間的に接してくれる担当の看護婦は自分を殺してくれと訴え続ける彼の望みを聞き、命をつなぐチューブを外します‥しかし、

戻ってきた上官にこの行動を止められ看護婦は追い出され、彼の居る部屋は閉ざされ暗闇に残されます、

その後は彼の諦めも入った「これ以上このままでいたくない、助けてくれ」と言う心の声が響きます。

 

“ヘビーメタル”には音楽的なアレンジや音程を低くし名の通り”重さ”を出した物などは他にも幾つもありますが曲としてもこれ程重い曲は中々ないと思います。

ロック界隈には当時反戦をテーマにした曲を作るバンドは他にも多く居た様ですが、これ程の完成度の曲とPVが作られたのはこの曲だけだった様です。

日本語訳のPVがあれば良いのですが残念ながら公式的には無い様です。

 

METALLICの名曲ONEについての紹介でした。

※映画の内容などに多少間違いがあるかもしれないので気付き次第修正します。