Tyr(Týr)-Eric The Red

今日はフェロー諸島のヴァイキングメタルバンド Týr(ティア/テュール/トイル)の2ndアルバムEric The Redについてレビューします。
※3種類の読み方については一番下にて補足説明を書きました。

フェロー諸島はノルウェーの西海岸とアイスランドの間にある島国であり、彼らは出身地であるフェロー諸島の伝統的な音楽の要素を取り入れており、独特な北欧トラッドのフレーズが他のバンドには無い魅力を感じさせてくれます。

民族楽器は殆ど取り入れずギターと歌のメロディーのみでその独特な北欧トラッドの音楽感を示し、構成としてはキーボードも入れずスタンダードなヘビーメタルのスタイルを貫いています。
変則的な展開も多く見られややプログレの色合いも感じます。

魅力である独特なフレーズ感は失っていませんがアルバムを重ねるごとに土臭さが抜けパワーメタルの色合いが強くなり聴きやすくなっていっている印象です。(この辺は人によっては寂しく感じていると思います)

このアルバムはまだパワーメタル色が強くなる前のアルバムで独特なトラッドのフレーズにクリーンボイスで朗々と?歌い上げるボーカルと雄々しいクワイアが印象的です。

このバンドのアルバム全般で感じる事ですがギターのフレーズ、主にソロでは独特の北欧トラッドのフレーズにクラシカルな要素が絶妙に交じり合っているのもまた印象的です。

幾つかの曲の印象を書いていきたいと思います

2 Regin Smidur      独特なギターのフレーズから入る曲、個人的にはどこか雅楽に似た雰囲気を感じます。全体的にはスローなテンポでとどっしりと歌い上げられサビではクワイアが入るじっくりと聴き入る曲。

4 The Wild Rover       朗らかに明るく歌い上げられるのが印象的な曲でしたが、同名のアイルランドの民謡が元の曲だった様です。

5 Styrisvolurin        朗々と歌い上げる歌メロと裏で展開されるクラシカルなギターのオブリガードが印象的。

7 Rainbow Warrior   ギター2本にベースのフーガ形式のイントロで入る曲。サビのボーカルとギターの独特な掛け合いが良い。

8 Ramud Hin Unge   叙事詩をどこか物悲しげに歌い上げている様に感じるフォーク色の強い曲。北欧トラッドの独特さは薄く、日本人である自分でもどこか馴染みあり郷愁的な雰囲気を感じました。曲の雰囲気を壊さずテクニカルに弾くギターソロも格好良い。

9 Alive       ライトハンド奏法のフレーズと変則的なリズムを刻むバッキングから始まり歌に入ると物静かな雰囲気に。そして再び戻ったりと、変則的な展開のプログレ色が強い曲

10 Eric The Red   タイトル曲でこれもまたプログレ色の強い曲。憂鬱で物静かな始まりから歌が入り徐々に盛り上がるのだが3分半程から5分位までの間は中々に激しい。ギターソロもテクニカル。

12 Hail to the Hammer(ボーナストラック)   スローなテンポで味わいのある曲、好きな人はハマると思います。個人的には気に入っており良く聞く曲でもあります。(同バンドの別アルバムLANDにて撮り直したverもあります)

同じ北欧だとCHILDREN OF BODOMやこのジャンルでは有名なENSIFERUM等と比べると受けにくい音楽性だと思いますが、気にいると深くハマるタイプのバンドだと思います。

 

※イングリッシュ読みでは”ティア”でありamazon等でのバンド名もティアと表記されておりますが、本人たちはその読み方を否定しておりフェロー語読みの”トイル”であると主張している動画を見た事があり個人的には主にトイルで認識しています。

また名前の由来の北欧神話の軍神の”テュール”の読み方で呼ばれる事もあります。

アルバム Eric The Red曲目
1 The Edge
2 Regin Smidur
3 Dreams
4 The Wild Rover
5 Styrisvolurin
6 Olavur Riddararos
7 Rainbow Warrior
8 Ramund Hin Unge
9 Alive
10 Eric The Red
ボーナストラック
11 GoD Of War
12 Hail To The Hammer