ARCH ENEMY - WAR ETERNAL レビュー

今日はスウェーデンのメロディックデスメタルバンドARCH ENEMY(アーチ・エネミー)の2014年に発売されました9thアルバムWAR ETERNAL(ウォー・エターナル)を紹介&レビューしていきます。

“WAR ETERNALは前作からボーカルの”アンジェラ・ゴソウ”、ギターリストの”クリストファー・アモット”が脱退。

後任として”The Agonist”のボーカル”アリッサ・ホワイト=グラズ”、”Nevermore”のギタリスト”ジェフ・ルーミス”加入の新体制で作られた注目のアルバムでしたが、不安を拭い去る傑作的な出来で、好評な作品です

・ブルータルな雰囲気の中に叙情的なフレーズを織り交ぜたドラマチックな曲調

“攻撃的なデスボイス”・”刻みを中心とした重厚なギターリフ半音で変化するデスメタル的なギターリフ”
“泣きや哀愁を感じさせるギターのリードやソロ”・”ツインギターでのハモり”による激しくもドラマチックな展開が特徴的です。

 

・ボーカルの交代等による変化

アルバムとしては4th “WAGES OF SIN”以来の購入ですが、比べてかなり聴きやすくなっている印象があります。

極端なテンポチェンジや変化が無くなったのもありますが、ボーカルが変わった事も大きく感じます

以前のボーカル“アンジェラ・ゴソウ”はかなり攻撃的な印象でしたが、今作における“アリッサ・ホワイト=グラズ”のボーカルは比べると少しマイルドでとっつきやすく感じます

 

・効果的なオケの使用

シンフォニックと言える程大々的な導入ではないですが、ストリングスを中心としたオケが曲の雰囲気を効果的に作り、盛り上げている曲がいくつか見られます。これらも以前の作品では聴かなかったものだったと思います。

 

・哀愁や泣きを感じさせるギターフレーズやソロの掛け合い

アーチ・エネミーといえば兄弟でのツインギターが象徴的でしたが、弟のクリストファー・アモット”が抜け個人的にはギター面で少し心配でした。

しかし、今作でも“叙情的なギターのフレーズ”は健在であり、ソロの掛け合いも格好良いものが多く、ギターで惹かれる所の多い高品質な作品だと感じました

この辺はやはり現在も在籍している兄”マイケル・アーモット”の存在が大きく感じます。

 
各曲の印象や感想。
アルバム WAR ETERNAL 曲目
1 Tempore Nihil Sanat (Prelude in F Minor)
2 Never Forgives, Never Forget
3 War Eternal
4 As The Pages Burn
5 No More Regrets
6 You Will Know My Name
7 Graveyard Of Dreams
8 Stolen Life
9 Time Is Black
10 On And On
11 Avalanche
12 Down To Nothing
13 Not Long For This World
14 Breaking The Law ※ボーナストラック

 

1 Tempore Nihil Sanat (Prelude in F Minor)
ハープシコード(チェンバロ)にストリングスとクワイアでのPrelude(前奏曲)です。

2 Never Forgives, Never Forget
ブラストビートにデスボイスのシャウトから激しく始まるアップテンポの曲。
全体的にちょっとブラックメタル的な色合いを感じますが、歌メロ裏の叙情的なギターのリードが印象的な曲です。
中盤過ぎのソロも中々に格好良い。

3 War Eternal
ミドルテンポのヘヴィなタイトルナンバー。
ヘヴィで重厚な雰囲気の中に、前曲”Never Forgives, Never Forget”以上に叙情的でメロディアスなギターのフレーズがとても特徴的な曲です。

テクニカルな速弾き、メロディアスなフレーズを演奏するパート、ツインのハモりのギターソロの流れも良く出来ています。

4 As The Pages Burn
デスメタル色の強いギターリフを中心とした攻撃的な曲。
イントロから半音で変化するデスメタル的なリフを使い、アリッサの歌唱も通してブルータルに感じます。

対照的にラストやブリッジではメロディアスなギターソロが入るのも印象的であり、ドラマ性も感じさせてくれます。

5 No More Regrets
イントロからライトハンド奏法を駆使した速弾きに泣きのギターソロが展開されるアップテンポの曲。

イントロ後もメロ裏ではタッピングによる速弾きが頻繁に展開され、中盤のギターソロでもメロディアスなソロの掛け合いが披露され、ギターが目立ちます。

コードやフレーズの流れからもクラシカルな色合いが強く、ドラマチックで個人的にもとても好みの曲です。

6 You Will Know My Name
オケを使い緊張感をだし重厚なドラマ性を感じさせる曲。

オケはシンフォニックと感じるほど大々的に使っているわけではなく要所要所で効果的に雰囲気を盛り上げています。

全体的には叙情的で哀愁を感じるギターのフレーズが格好良く耳に残ります。

7 Graveyard Of Dreams
クリーンのアルペジオから泣きのギターフレーズが展開される仄暗さを感じるインスト。
曲としては1分程のものですが、薄くストリングスが入った後のギターフレーズはとても印象的です。

8 Stolen Life
ツーバスのドラムと刻みによるヘヴィなパートとキャッチーな展開のパートで構成されたミドル・ファストの曲。

全体的にはシンプルで分かりやすい展開の曲ですが、サビのメロ裏やソロでのメロディアスなギターのフレーズが中々に格好良い。

9 Time Is Black
木琴系の音からハープシコードにストリングスのどこか不気味さを感じる入りから、ヘヴィなギターリフが入り場面変化する曲。

全体的にはドラマチックな展開で、ストリングスを効果的に使い盛り上げ、後半にはギターとのクラシカルな掛け合いも聴かせるサビの展開が気に入りました。

10 On And On
ヘヴィで重厚な雰囲気のミドルテンポの曲。

前半はミドルテンポで進行し、サビでは適度にドラマチックな流れを見せてくれるものの少々地味な印象でしたが、

中盤でのライトハンド奏法でのハモりを使用したギターソロは印象的であり格好良い。少々ベタではありますがこの手のソロは個人的には惹きつけられます。

11 Avalanche
アップテンポのAメロから叙情的なサビへの切り替わりが印象的な曲。
ストリングス・シンセサウンド・ギターによるイントロから、シンプルな刻みのギターリフでどこか軽快なノリも感じるAメロ、テンポダウンしたBメロ、ギターのリードをバックに叙情的なサビと展開していきます。

サビではデスボイスにクリーンボイスを重ねているのが印象的でもあります。

12 Down to Nothing
うめき声の様なデスボイスにアグレッシブなギターリフの攻撃的な展開の中にも叙情的なギターが印象的な曲。

ボーカルやギターリフからは重厚な雰囲気を感じますが、時折入る哀愁のあるギターリードがドラマチックな雰囲気を作っています。
中盤過ぎのメロディアスでテクニカルなソロの掛け合いがとても格好良い。

13 Not Long For This World
仄暗く退廃的な雰囲気を感じさせるギターを中心としたインスト。
ツインでのハモりでドラマチックな展開も聴かせてくれますが、通してスローに噛み締める様に進みます。

ラストはギターのフレーズをピアノが引き継ぐ形になり心臓の鼓動の音で締めます。

14 Breaking The Law ※ボーナストラック
ジューダス・プリーストのカバーです。

ボーカルは通してデスボイスで歌いイントロのリフも原曲と変わり、随分と雰囲気が変わったカバーです。
ソロではツインのハモりに変えているのも原曲と違い”ARCH ENEMY”らしさをだしています。

参加メンバー
ボーカル        ALISSA WHITE-GLUZ (アリッサ・ホワイト=グラズ)
ギター    MICHAEL AMOTT     (マイケル・アモット)
ギター    JEFF LOOMIS           (ジェフ・ルーミス)
ベース         SHARLEE D’ANGELO   (シャーリー・ダンジェロ)
ドラム         DANIEL ERLANDSSON  (ダニエル・アーランドソン)

4thアルバム”WAGES OF SIN”と比べると聴きやすくなりましたが、変わらずギターで惹かれる所の多い高品質なメロデスだと感じますのでオススメのアルバムです。