BULLET FOR MY VALENTINE - THE POISON レビュー
今日はウェールズのメタルバンドBULLET FOR MY VALENTINE(ブレット・フォー・マイ・ヴァレンタイン)の、2005年に発売しました1stアルバムTHE POISON(ザ・ポイズン)をレビュー&紹介していきます。

今回紹介する”THE POISON“はデビューアルバムにして高い評価を受け、現在もファンの中でも”最高傑作”と評されることの多いアルバムです。

・ヘヴィなギターリフにシャウトとクリーンボイスを織り交ぜたボーカルで勢いよく突き進む曲調

ヘヴィな刻みを中心とした“スラッシュテイストなリフ”や、“キャッチーにフレーズ感を出した王道なメタルリフ”の上に、“アグレッシブなシャウト”“爽やかなクリーンボイス”を織り交ぜたボーカルで力強く突き進む曲調です。

ギターはどれも正にメタルといった感じですが、ボーカルは”メタルコア”的であったり、”メロコア”や”エモ”ぽくもあるのが特徴的です。

 

・メロディアスであったりヘヴィで格好良いギターリフやリード

キャッチーでメロディアスなリフからスラッシュなリフまで、往年のメタルバンド達のものを踏襲しておりストレートに格好良いと感じさせてくれるものが多いです。
ソロもツインのハモりを使用したメロディアスなフレーズを聴かせてくれ、通してギターがとても格好良い

 

・5th”VENOM”や2nd”SCREAM AIM FIRE”との違い

一応手元にある人気の2枚と比べて感じた感想を述べますと。

“VENOM”と比べると、”THE POISON”の方がギターはヘヴィな中にもフレーズ感を出しており、惹きつけるリフが多く感じます

作品としての色合いが違うのもありますが、”VENOM”は”アグレッシブさを出すためのリフ”を中心としたイメージであるのに対して、こちらはメタルリフとしての面白さや多彩さを感じます。

“SCREAM AIM FIRE”は、”THE POISON”からより爽快で疾走感ある曲調を追求し、ストレートなパワーメタルに近いニュアンスに変わった様に感じます。

この辺は少々好みでどれが好きか分かれるところだと思いますが、この1stはその後の作品どれとも微妙に違うサウンドを感じます。

 
各曲の印象や感想。
アルバム THE POISON 曲目
1 Intro
2 Her Voice Resides
3 4 Words(To Choke Upon)
4 Tears Don’t Fall
5 Suffocating Under Words of Sorrow(What Can I Do)
6 Hit the Floor
7 All These Things I Hate (Revolve Around Me)
8 Room 409
9 The Poison
10 10Years Today
11 Cries In Vain
12 Spit You Out
13 The END


 

1 Intro
雷鳴からチェロとギターによる美しく物悲しいインスト曲。

スローで叙情的な展開の曲で、フィンランドのアポカリプティカが参加している様です。(チェリスト3人とドラムによるメタルバンド)

2 Her Voice Resides
激しいスクリームと硬質なギターリフから勢いよく始まるアップテンポの曲。

ヘヴィなギターリフとシャウトによるアグレッシブなパートと、爽やかなクリーンボイスの入り混じるパートでゴリゴリと押していく勢いのある曲で、ストレートに格好良いと感じます。

3 4 Words(To Choke Upon)
激しくも物悲しさを感じさせるミドルテンポの曲。

シンプルで規則的なギターリフから入り、ギターのフレーズや歌メロからは全体的にどこか物悲しさを感じさせます。
ハーモニクスを織り交ぜたリフは格好よく、チョーキングで伸ばしてタメを作るパートは面白い。
セットリストに入る人気の曲の様です。

4 Tears Don’t Fall
クリーンのバッキングでのスローなパートと、激しくも物悲しいパートの切り替わりが印象的な曲。

イントロからクリーントーンのパートから激しいスクリームとディストーションサウンドへの切り替わりがあり、通して静と動のコントラストを効果的に使ったドラマチックな展開の曲です。

時折聴かせてくれる哀愁のあるキャッチーなギターフレーズはどこか”IN FLAMES”の様にも感じます。
中盤になるとスラッシュメタルテイスト溢れるギターリフ共に疾走感を出した格好良いパートを聴かせてくれます。
“4 Words”(To Choke Upon)に続きセットリストに入る人気の曲。

5 Suffocating Under Words of Sorrow(What Can I Do)
メロディアスなリフやソロが印象的なアップテンポの曲。
イントロから演奏されるメロディアスなギターリフや、シャウト混じりのキャッチーな歌メロがとても格好良い。

ギターソロもツインのハモりを交えたキャッチーなもので、どこかアイアン・メイデンを思い起こさせます。

6 Hit the Floor
ヘヴィなギターリフからメロディアスなツインのハモりを聴かせるイントロが印象的な曲。
メロパートでもツインでのキャッチーなギターリフを展開し、歌メロもクリーンボイス中心で哀愁や叙情的な雰囲気が強い曲です。

7 All These Things I Hate (Revolve Around Me)
物悲しく哀愁漂うミドル・スローの曲。

アコースティックギターやクリーンのバッキングと共にしっとりとしたメロパートと、ヘヴィな刻みと感情的な叫びが力強さを見せるメロパートを中心とした曲です。

派手な展開はないのですが、この感情的なサビパートが印象に残ります。

8 Room 409
ヘヴィで軽快な刻みからスクリームが入りアグレッシブな展開へと進むアップテンポの曲。

只管にヘヴィなギターリフとシャウト混じりのボーカルで、力強くアグレッシッブに展開しつつもメロディアスさも感じさせます。

リズムやテンポの切り替えがかなり上手く、爽やかさと攻撃性をだしたボーカルもとても良く、通して勢いがあり格好良い曲です

9 The Poison
メロディアスなギターリフや歌メロでキャッチーに突き進むタイトルトラック。

アルペジオ型のリフから始まりメロパートにおいてもフレーズ感を出したギターリフが特徴的であり、歌メロもシャウトを入れつつもクリーンボイスでのキャッチーな展開です。

間奏のメロディアスなギターソロや、その後のヘヴィなリフによるパートへと続く展開がとても格好良い。

10 10Years Today
ヘヴィなリフに爽やかな歌メロをのせて進むミドルテンポの曲。

ギターは刻みを中心としたメタリックなリフを弾き、その上にクリーンボイス中心の爽やかなボーカルで展開していきます。
キャッチーな歌メロの流れも中々に耳を惹きますが、この曲もギターリフがとても格好良い。

11 Cries In Vain
メロディアスなギターリフからヘヴィな刻みが激しさを出して始まる曲。

展開としてはクリーンボイスと激しいシャウトを織り交ぜ進み、アルバム全問いを通しても良く聴く展開の曲ですが、通してヘヴィなリフと交互に現れるキャッチーで規則的なギターリフが耳を惹きます。

12 Spit You Out
アグレッシブな展開から叙情的なギターのパートへの切り替わりが格好良いアップテンポの曲。

規則的な動きのキャッチーなギターリフから始まり、メロパートに入るとシャウトを中心としたアグレッシブさを前面に出したパートが展開されます。

サビでは場面変化するように叙情的なギターのフレーズが演奏され、歌メロもクリーンボイスの爽やかさを出したドラマチックな展開へと変わります。この流れがとても格好良い。

この曲もギターは個人的には”IN FLAMES”を思い起こさせます。

13 The END
物悲しいクリーンのギターフレーズから徐々に盛り上がりを見せるアルバムラストの曲。

前半はクリーンのギターをバックにスローに進んでいきますが、徐々にシャウトや激しいディストーションサウンドのギターのパートが顔を出し、後半はヘヴィでメタリックなパートを聴かせてくれます。

特に3分30秒過ぎのリフの応酬がスリリングで格好良い。

ラストはイントロの物悲しいパートにフレーズを乗せフェイドアウトしていきます。

参加メンバー
ボーカル・ギター MATTHEW TUCK    (マシュー・タック)
ギター        MICHAEL PAGET      (マイケル・パジェット)
ベース      JASON JAMES      (ジェイソン・ジェイムズ)
ドラム      MICHAEL THOMAS  (マイケル・トーマス)

2015年発売の5thアルバム”VENOM”は良い出来ながら辛口の評価を耳にすることが多かったのですが、このアルバムを聴くとそれも納得ができます。

方向性が変わっているのでどちらの方が良い悪いとも決めづらいですが、とても完成度の高いアルバムです。

彼らの作品が気になっている方や、その他の作品から入った方に強くおすすめします。