DARK TRANQUILLITY - DAMAGE DONE
今日はスウェーデンのメロディックデスメタルバンドDARK TRANQUILLITY(ダーク・トランキュリティ)の2002年に発売しました6thアルバムDAMAGE DONE(ダメージ・ダン)を紹介&レビューしていきます。

・メランコリックな音楽性にアグレッシブさを強く出した中期の傑作
以前の作品より感じられた悲壮感や憂鬱さを持ったメランコリックな音楽性アグレッシブさが見事に調和した中期の傑作にして人気のアルバム。

テンポチェンジや場面変化はあるものの全体的には初期の傑作”The Gallery”程の難解さは無く、疾走感を出したストレートな展開が多く力強い印象です。

激しい曲調の中に現れる叙情的なギターリードやキーボード、そして”ミカエル・スタンネ”による慟哭のデスボイスが入り混じる曲群からは劇的な泣きや美しさを感じさせます

・浮遊感や叙情性を強く出す特徴的なキーボード
ギターリフやリードも特徴的ですが、この作品ではキーボードを使い盛り上げるアレンジが目立ちます。

派手なプレイは無いものの、キーボードによる叙情的な雰囲気やどこか儚さ出したパートはとても印象的です。
曲中に度々現れるピアノによる旋律も物悲しく美しい。

このキーボードは音色の選択から使い方まで他のメロデスバンドとは違う独特の世界観を感じさせます。

 

アルバムを通して捨て曲は無く素晴らしい出来に感じますが、3曲目”Monochromatic Stains”から”Single Part of Two“、“The Treason Wall”と続く流れが印象的です。

各曲の印象や感想。
アルバムDAMAGE DONE 曲目
1 Final Resistance
2 Hours Passed in Exile
3 Monochromatic Stains
4 Single Part of Two
5 The Treason Wall
6 Format C: for Cortex
7 Damage Done
8 Cathode Ray Sunshine
9 The Enemy
10 White Noise/Black Silence
11 Ex Nihilo

1 Final Resistance
重厚なギターリフと共にアグレッシブに展開するオープニングナンバー。

疾走感を出したAメロからテンポを落としたサビやキーボードを使い叙情的な雰囲気を強く出したブリッジパートで緩急をつけた変化が印象的です。

アグレッシブでありながらバンド特有のダークさや哀愁を兼ね備えた曲です。

2 Hours Passed in Exile
激しくも冷たく物悲しい雰囲気を出したミドルテンポの曲。

透明感のあるキーボードのサウンドや叙情的なギターのフレーズが物悲しさを強く出し、情感を出したボーカルの歌唱からは慟哭を感じさせます。
感情を強く出すサビパートが印象的です。

3 Monochromatic Stains
アグレッシブさと悲壮的な叙情性が入り混じる劇的な曲。

ペダル奏法によるメロディアスなイントロからキーボードがアクセントをつけた仄暗さを感じるAメロ、細かい刻みと激しいドラムで疾走感を出したBメロ、そして激しくも叙情的なサビへの展開はとても格好良い。

ライトハンドを織り交ぜたメロディアスで浮遊感を感じるギターソロも印象的です。

4 Single Part of Two
強い哀愁を感じさせるギターと雰囲気を盛り上げるキーボードが印象的な曲。

細かい刻みのギターリフと共に激しくアグレッシブなAメロからギターやキーボードのリードが強い哀愁を感じさせるサビへの展開は格好良く、近未来的で幻想的なキーボードがドラマチックに演出しています。

5 The Treason Wall
物悲しさを含んだキャッチーなギターとキーボードのイントロから入る曲。

緩急をつける様にテンポダウンしたAメロからキャッチーなイントロに歌メロが乗る、疾走感のあるサビがとても印象的で格好良い。

6 Format C: for Cortex
叙情的なギターリフ・リードと美しいキーボードが印象的な曲。

ミドルテンポの比較的落ち着いた展開ですがイントロから終始聴かれるリフやリードはメロディアスであり、キーボードのサウンドが入り盛り上げるサビパートからは美しさも感じさせます。

7 Damage Done
絶妙にハーモニクスを織り交ぜザクザクと刻むアグレッシブなギターリフから入るタイトルトラック。

曲の前半はイントロの勢いをそのままに疾走感を出したアグレッシブなパートが目立ち、後半は物悲しく美しい展開へと変わり静と動のコントラストを感じさせます。

8 Cathode Ray Sunshine
哀愁を感じるギターリードから爽快な疾走感を出した展開へと入る曲。

メロディアスなギターリフと共に疾走感を出した展開からテンポチェンジし、キーボードが盛り上げる物悲しいサビへの展開は印象的です。

中盤からのピアノのパートを交えた美しく哀愁に満ちた展開も特徴的。

9 The Enemy
クリーンのギターやシンセストリングスによる幻想的な入りから始まるスローテンポの曲。

ピアノを使った美しくも泣きを感じさせるイントロや、間奏がとてもドラマチックで印象的です。

10 White Noise/Black Silence
ヘヴィなギターリフから力強く展開していく曲。

ミドルテンポの重厚な展開の中に入るメロディアスなギターのリードが叙情的な雰囲気を作っています。

11 Ex Nihilo
ダークでミステリアスな雰囲気のアルバムラストのインスト
アルペジオ型のミステリアスなフレーズから場面変換していきギターやピアノがメロディを奏でていきます。

憂鬱でどこか神秘的な雰囲気も強く感じさせます。

参加メンバー
ボーカル    MIKAEL STANNE   (ミカエル・スタンネ)
ギター  FREDRIK JOHANSSON  (フレドリック・ヨハンソン)
ギター  MARTIN HENRIKSSON  (マーティ・ヘンリクソン)
ベース      MICHAEL NICKLASSON  (マイケル・ニクラソン)
キーボード  MARTIN BRÄNDSTRÖM   (マーティン・ブランドストローム)
ドラム    ANDERS JIVARP            (アンダース・シヴァープ)

突出した曲が無い様に感じますが、通して素晴らしいクオリティを感じるアルバムです。

メロデスを代表するベテランバンドの1つである”ダーク・トランキュリティ”のアルバムの中でも人気の一枚ですのでおすすめします。