DREAM THEATER - TRAIN OF THOUGHT

今日はアメリカのプログレッシブメタルバンドDREAM THEATER(ドリーム・シアター)の2003年に発売しました7thアルバムTRAIN OF THOUGHT(トレイン・オブ・ソート)を紹介&レビューしていきます。

・同バンドの作品の中でもメタルの色合いが強くダークな作風
彼らのアルバムの中でも最もメタルの色合いの強いと言われる作品で、通してヘヴィなギターリフが目立ち、アートワーク通りオープニングナンバーからラストまで爽やかな曲は無く只管に重くダークな印象です。

・綿密に練られたドラマチックな展開
通してヘヴィな面を重視していると感じますが、歌メロはキャッチーで耳に残るものが多く、変拍子や細かいリズムの変化を織り交ぜた綿密な曲の構成はとても高度に練られており、”ドラマチック”な展開と感じる曲が多い作品でもあります。

ピアノがかなり効果的に使われおり、ヘヴィな曲調の中に場面変化するように入るピアノはドラマ性を強くし、オシャレな響きを感じさせてくれます。

・メカニカルで超絶的なギターソロ
このアルバムはブリッジミュートによる刻みを中心とした”タイトで歯切れの良いリフ”や、テクニカルなソロが多く”ジョン・ペトルーシ”のギターが目立ちます。

通してソロは泣きや味わいのあるものではなく、音数を詰め込んだメカニカルな超絶技巧の速弾きが多く聴かれます。

キーボーディストの”ジョーダン・ルーデス”との”完璧な高速ユニゾン”も度々披露し圧倒されます。

それでは各曲の印象や感想等を書いていきます。

アルバム TRAIN OF THOUGHT 曲目
1 As I Am
2 This Dying Soul
3 Endless Sacrifice
4 Honor Thy Father
5 Vacant
6 Stream of Consciousness
7 In the Name of God

1 As I Am
仄暗く不気味な雰囲気を出したイントロから始まるミドルテンポの重厚なオープニングトラック。
グルーブ感を重視し、キャッチーな歌メロとヘヴィーなギターリフが特徴的です。

1分過ぎからの”ハーモニクス”と”フィードバック”を使ったパートは迫り来るような不気味さを感じ、その後のリフもシンプルですが格好良く、5分過ぎからのソロパートではテクニカルなギターの速弾きを聴かせてくれます。

2 This Dying Soul
前曲に続きヘヴィな曲ですが、より難解な展開をする曲。
ドコドコと強く響くツーバスから、細かいリズムで跳ねるようなニュアンスでタイトに刻むギターリフ、そしてギターソロとイントロからとても格好良い。

イントロ明けの歌メロパートは、ラップ調のノリの良いパートを挟みつつも、メロディーを重視したミドルテンポで重厚に進む展開が続きます。

後半はテンポアップし、7分を過ぎた所では”METALLICA”のBlackendを思わせるパートが出てくるのが印象的ですが、

ラスト2分の変拍子で畳み掛けるパートからのテクニカルなギターソロが凄まじく、特にキーボードがユニゾンして共に只管に速弾きをするラスト1分は圧巻です。

3 Endless Sacrifice
哀愁漂うバラード調に展開する前半から、スリリングなインストパートへと進む曲。

アコースティックギターのフレーズからしっとりとした歌メロが入り、ピアノやオルガンの音が雰囲気を盛り上げてくれる前半も良いですが、5分辺りから雰囲気を変え、展開するインストパートがスリリングでとても格好良い。

音色を切り替えていくキーボードによるユニークなパート、ギターのテクニカルなソロパート、そしてギターとキーボードによるソロの掛け合いから混ざり合うように続く流れは素晴らしいです。

長いインストパート明けの”チャーチオルガン”と”ピアノ”がドラマチックに盛り上げる歌メロパートも印象的です。

4 Honor Thy Father
全体を通してヘヴィで歯切れの良いギターリフとタイトなドラムのプレイが心地よく感じる曲です。ドラマチックに展開するメロディーパートもとても印象的です。

Aメロとサビ部分はどことなく”IN FLAMES”のアルバムReroute To Remainの頃に似ていると感じました。

5分程のところで一気に場面変化し、アクセントを置く場所を1小節ごとに裏と表で切り替えるギターリフや、その後のキーボードのプレイは印象的です。

最後のうねる様なソロはエフェクターを掛けたギターだと思いましたが、調べるとキーボードによるものらしく、とても特徴的です。

5 Vacant
叙情的で憂鬱な雰囲気のバラード曲。
ピアノとチェロによる重厚で物悲しいバッキングと、切ない歌メロはによる美しい曲です。10分以上の曲が続くアルバムの中でも、ギターやドラムは入らず3分程のとても短い曲です

6 Stream of Consciousness
前曲”VACANT”のフレーズを引き継ぎ始まるインスト。個人的にはこのアルバムの中で一番気に入りました。

主題を提示してから反復しながら徐々にアレンジを変化させていく展開で、どこかクラシックぽく感じる曲です。

HMP5B・フリジアンドミナントを使ったエキゾチックなパートからの、ピアノが際立つバッキングに乗せて弾かれる”ネオクラシカル調の速弾き”やピアノやシンセによるソロと続く展開はとても格好良くオシャレにも感じます。

ソロパートが過ぎると変化的なブリッジパートを挟み、再び主題に戻りドラマチックに展開していく様はとても美しく秀逸です。

7 In the Name of God
アルバムラストの14分の哀愁の漂う壮大な曲。

物悲しいクリーントーンのアルペジオからハーモニックマイナー系のスケールを使用したギターとキーボードによる、エキゾチックなリフが展開され、全体的にその色合いを節々で見せつつもドラマチックに進行していきます。

8分過ぎのハーモニックマイナーからクロマチックスケールによる高速フレーズをギターとキーボードが完璧にユニゾンするソロパート、そこからのピアノによるブリッジを入れてからのキーボードソロ、ギターソロの流れは格好良い。
ラストのピアノによる物悲しい終わり方も印象的な曲です。

参加メンバー
ボーカル       JAMES LABRIE    (ジェイムズ・ラブリエ)
ギター     JOHN PETRUCCI      (ジョン・ペトルーシ)
キーボード  JORDAN RUDES     (ジョーダン・ルーデス)
ベース        JOHN MYUNG           (ジョン・マイアング)
ドラム        MIKE PORTNOY     (マイク・ポートノイ)

ドリームシアターの作品としてはコンパクトでストレートなアルバムですが、殆どが10分越えの曲で占められています。

しかし、1つとして退屈に感じる曲が無く、綿密に練られ、聴きごたえのある曲で構成された傑作的なアルバムの1つです。

リフワークから圧倒するソロのプレイと、ギターが特に目立つ作品で、メタルが好きな方で聴いたことのない方には強くおすすめします。