PANTERA - FAR BEYOND DRIVEN
今日はアメリカのメタルバンドPANTERA(パンテラ)の1994年に発売しましたアルバムFAR BEYOND DRIVEN(邦題:脳殺)を紹介&レビューをしていきます。

・前作からよりヘヴィでアグレッシブに変化したアルバム
分厚く濃密なギターサウンドでの”うねる様なリフ”や”グルーブ感を重視したサウンド”から、それまでには無かった“グルーヴ・メタル”と形容された前作VULGAR DISPLAY POWER

今作はそんな前作からキャッチー・メロディアスな要素を排除し”只管にアグレッシブ”ヘヴィに変化したアルバムです。

・金属を削るかの様な鋭さや強烈なノリ感じさせる”ダイムバッグ・ダレル”によるギターリフ
前作よりも乾いたサウンドのギターによるリフは、鋭さを増し”金属を削りえぐるかの様な”ニュアンスを感じ、チョーキングやスライドを効果的に使用したパートからは前作同様にうねる様な独特なノリを感じます。

特に1曲目“STRENGTH BEYOND”・7曲目“Slaughtered”・10曲目 “Use My Third Arm”等はスラッシュメタル的なニュアンスとモダンなヘヴィ要素が入り混じり強烈なインパクトがあります。

リフの方がインパクトがありますがソロも前作同様にテクニカルなプレイを聴かせてくれます。

・タイトなプレイでヘヴィなグルーブ感を強めるリズム隊やアグレッシブなボーカル
ダイムバッグ・ダレルのリフワークが強烈ですが、タイトなドラムやベースのプレイ重厚なグルーブやヘヴィな色合いをより強くしており、”フィル・アンセルモ”のボーカルも前作以上にアグレッシブであり、バンド全体で力強く重厚なサウンドを作り上げている様に感じます。

各曲の印象や感想。
アルバム FAR BEYOND DRIVEN 曲目
1 Strength Beyond Strength
2 Becoming
3 Minutes Alone
4 I’m Broken
5 Good Friends and a Bottle of Pills
6 Hard Lines Suken Cheeks
7 Slaughtered
8 25 Years
9 Shedding Skin
10 Use My Third Arm
11 Throes of rejection
12 Planet Caravan

1 Strength Beyond Strength
えぐるかの様な強烈なギターリフと共に疾走感を出して入るオープニングナンバー。
入りから強いインパクトがありますが、テンポを落とす中盤での地を這う様なうねるギターリフや不気味なギターソロも印象的です。

2 Becoming
ワーミーを使用した「キュイーン」と鳴らす独特のギターリフが特徴的な曲。
シンプルな刻みの中にアクセントとしてワーミを使ったリフも特徴的ですが、リズミカルに叩かれるバスドラムも印象的です。

3 Minutes Alone
正にヘヴィな曲と形容するのがしっくりとくるスローテンポの曲
力強いドラムと重厚なギターリフはシンプルながらズッシリと響き力強いグルーブを感じさせます。

空間系エフェクターにトレモロとチョーキングを組み合わせた独特なギターソロは印象的。

4  I’m Broken
素早いハンマリングやチョーキングを多用したうねるギターリフが強いグルーブを感じさせる曲。
ギターリフだけで無くダブルチョーキングを特徴的に使用したソロからも強いうねりを感じさせます。

5 Good Friends and a Bottle of Pills
独特なアプローチが狂気的で不気味な雰囲気を作る曲。

ギターはピックスクラッチ等を使用したと思われる独特なサウンドが所々で入り、ボーカル”フィルアンセルモ”も不気味に囁く様に歌っているかと思うとシャウトで叫び続けたりと全体的に狂気的な雰囲気を感じさせます。

6  Hard Lines Suken Cheeks
仄暗さを感じるギターのフレーズから入る曲。
イントロ後はスローで重苦しい展開とザクザクとしたギターリフを鳴らし軽快に進むパートを繰り返しながら進みます。

重厚な雰囲気の中に絶妙にメロディを含みテクニカルなプレイを聴かせるソロは中々に印象に残ります。

7 Slaughtered
ヘヴィでキレのあるギターリフが通して格好良いアップテンポの曲。
ザクザクとした刻みとうねる様なグルーブ感を出したリフが入り混じるギターは通して強烈であり格好良く、ドラムのプレイも心地よい。

8 25 Years
特徴的にアクセントをつけたメロパートからは強い縦ノリを感じさせる曲。
ボーカルやギターが強迫にアクセントを付け、パートを重ねると変化していく展開からは強い縦ノリを感じさせます。

終盤になり場面変化しドライブ感を出して進むのも格好良い。

9 Shedding Skin
重厚なギターリフによるパートや不気味さを出したパートを繰り返し多彩な変化が見られる曲。
テンポアップしテンションが上がる終盤のギターリフやテクニカルに弾かれるソロが格好良い。

10 Use My Third Arm
重金属を削っていくかの様な鋭いギターリフが格好良いスラッシュテイストを含んだ曲。
スラッシーな疾走感とモダンなヘヴィサウンドが入り混じった様な感じであり、ギターリフは通して格好良い。

スローに変化してから再びテンポアップするラストは強烈。

11 Throes of rejection
ズシリと響くドラムとゴリゴリとしたベースによる入りから始まるテンションの高い曲。
ヘヴィに刻まれる鋭いギターリフや何本も重ねて弾かれているであろう強烈なギターリフが入るテクニカルなソロパートもとてもインパクトがあります。

フィルのボーカルもとても力が入っておりとてもテンションが高い。

12 Planet Caravan
ブラック・サバスのカバー。
物悲しくどこか神秘的な曲であり、ほぼ原曲に忠実で凝った事は特にしていない印象です。

本編が只管にヘヴィでアグレッシブだった為ラストにこの曲を聴くとクールダウンの様な感覚になります。

参加メンバー
ボーカル  PHIL ANSELMO     (フィル・アンセルモ)
ギター     DIMEBAG DARRELL  (ダイムバッグ・ダレル)
ベース  REX BRWN       (レックス・ブラウン)
ドラム    VINNIE POUL      (ヴィニー・ポール)

とっつきやすさは前作の”VULGAR DISPLAY POWER”の方が上であると感じますが、この作品も前作を気に入った方やPANTERAに興味がある方にはおすすめの一枚です。