今日はSymphonyX(シンフォニー・エックス)の音をPOD HD500上で再現を試みて出来た現時点での設定の1つと、アンプ選択等の流れについて書いていきます。
設定に関してはPC直での録音を想定しています。
今回は“POD HD 音作り Symphony X マイケル・ロメオその2”での2015年最新アルバム“Underworld”を想定して作ったパッチを改めて見直す事にしました。
・キャビネットの見直し
前回キャビネットに関しては”Hiway”を選び音作りを進めていましたが、今回”Tread V-30″に変更することにしました。
この二つはニュアンスがハッキリし音がこもらない為、デュアルトーン(アンプ)機能使用時メインのキャビネットとして選ぶことが多く、当時は特に柔軟に対応できると感じられる”Hiway”の方を個人的に評価して選んでいました。
しかし、最近になり”Hiway”の欠点と感じられる音が柔らかくなりすぎる部分が気になり、逆に“Tread V-30″の広がりが無く硬いと感じられる部分が、音像がハッキリとし使い勝手の良い物に感じられてきた為、過去の設定を見直すことにしました。
現時点ではケースバイケースであり、設定によってはそのまま”Hiway”の方が良いと感じられるものもありましたが、このSymphonyXのUnderworldに関してはTread V-30の方が良いと感じられた為今回変更し作り直すことに。
その他も前回の設定から現在までに得た経験から色々と変更していますが、最も大きい変化はキャビネットの変更だと思います。
アンプに関して前回は”Treadplate”と”Angel F-ball”の二通りで作りましたが、今回は一先ずAngel F-ballで進めました。
それでは現状の詳細な設定を書いていきますが、先にSymphony Xのギタリスト”マイケル・ロメオ”が使用していたギターと私が使用しているギターのスペックを書いていきます↓
・マイケル・ロメオの使用ギター
2005年より日本のギターメーカーである”Caparison”の物を使用しており詳しくは
“Dellinger-M3 MJR”
ボディー木材 マホガニー/メイプル
指板 メイプル
ピックアップ DiMarzio “The Tone Zone”・ DiMarzio X2N
内蔵ブースター WSP MM-04 Preamp Booster
トレモロユニット Schaller S-FRT-2 with Special Corrosion Resistant Screws
それに対する私の使用ギターのスペックです↓
JACKSON STARARS ケリー
ボディー アッシュ
指板 エボニー
ピックアップ EMG JH-SET
内蔵ブースター 無し
トレモロユニット ケーラー
シールド MOGAMI2534 /NEUTRIKのGoldメッキ
・現状の詳細な設定
まず基本ですが”デュアルトーン・アンプ”使用時はAとBのPANは左右分けずにセンターにしています。
ただ合わせて弾いて楽しみたい場合は別ですが、録音すれば同じトラックにミックスされた状態になりますので初めから混ぜておきます。
・アンプとキャビネットの設定
アンプAとB共に”Angel F-Ball”にしキャビネットとマイクは
Aは“4×12 Tread V-30”に“57 On Axis”
Bは“4×12 XXL V-30″に“57 off Axis”
アンプの設定は
A DRIVE60 BASS30 MID55 TREBLE60 PRES50
B DRIVE60 BASS30 MID35 TREBLE50 PRES50
“Angel F-Ball”は”Treadplate”程低音が強くない為”BASS”は感覚次第で上げて良いと思いますが、デュアルでは低音は出すぎるので抑えめにするのが良いと思います。
DRIVEの値に関してはピックアップによって適切な値が変わると思います。
・AMP PARAMETERS
“MASTER”のみ1メモリ下げています。
デフォルトの状態でも良いと感じましたが、感覚的に少し調整しました。
・CAB PARAMETERS
余分な低音域のカットとして“LOW CUT”を両方1メモリ上げています。
画像はA側ですがB側も同じ設定になっています。
・エフェクターの設定
・一番前の”Hard Gate”
“OPEN -37.0dB” “CLOSE -37.0dB” “HOLD TIME 0ms” “DECAY 480ms”
ピックアップの出力によりノイズの出具合は変化すると思うので個々に調整をすると良いと思います。
・Aアンプ前の”Studio EQ”
設定に関しては特に何も変更せずデフォルトの状態です。
以前”デュアルアンプでの問題点と解決法“書いた出音のズレを調整する為に置いています。
この部分に関してはParametric EQでも問題なく、調整して気になる部分を整える為にも使えます。
・アンプ後ろにある”Mid Focus EQ”
HP FREQ12% HP Q50% LO FREQ70〜80% LP Q50% GAIN0
余分な高音と低音をカットする様に設定しています。低音をカットしたい場合はHP FREQを上げ、高音をカットしたい場合はLP FREQを下げます。
このエフェクターに関してはある程度効果が理解できましたが、Qに関しては細かい効き具合が分からない為現在はデフォルトの50です。
・Mid FocusEQ後ろの”Studio EQ”
設定は LO FREQ 150Hz LO GAIN -4.0dB HI FREQ 3000Hz HI GAIN 3.0dB
個人的には定番の設定ですが、デュアルアンプでは出すぎる事の多い150Hzを削り、抜けを良くする為に3000Hzをブーストしています。
・一番後ろの”Nois Gate”
“DECAY 50%” “THRESH 50%”
ノイズを完全にカットする為に一番後ろに追加して置いています。今回はそれほどきつくないのでデフォルトの設定で置いています。※ギターのスペックにより変わってきます
余裕があるときは何時も入れている“Tri Chorus”ですが、今回は置かない方が良いと感じました。
今回もPOD 500ではDSPに余裕がないので、空間系エフェクターを使いたい場合“POD HD 外部エフェクター 接続と使用方法”での方法で外部エフェクターを使うことをお勧めします。
その他の細かいパラメーターを調整することによって”Hiway”の欠点が気にならなくなる可能性もある為結論は出しづらいのですが、細かい調整をせずにある程度良い感じになる”Tread v-30″の方が使い勝手の良いキャビネットに感じてきました。
以上今回の設定でした。大きな変化がない限りはこの設定は記事内で修正していきます。
個人としてはDAWで編集することを前提にしていた為、リバーブやらの空間系は優先事項から外れると考えHD500でも問題ないと思っていましたが、色々と設定を考えていくと純粋なサウンドの時点でもDSPに余裕が無く500xが欲しいですね。
POD HD 音作り Symphony X マイケル・ロメオその3
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